はじめに
海外に住んでいると、「Netflix Japan が見られない」「TVer や ABEMA にアクセスできない」「Amazon Prime の作品が一部視聴できない」といった経験はありませんか?
これは、日本国外からのアクセスを制限する ジオブロッキング(地域制限) が原因です。
そんな悩みを解決してくれるのが VPN(Virtual Private Network) です。VPNを利用すれば、海外からでも日本にいるかのようにアクセスでき、日本のドラマ・映画・アニメや銀行などのサービスを安心して利用できます。
本記事の内容
- VPNの仕組みとメリット
- 初心者が押さえるべき選び方のポイント
- 実際におすすめできるVPNサービス
- かんたんな使い方のステップ
これからVPNを使って 海外生活でも日本のコンテンツを楽しみたい方 に、役立つ情報を分かりやすく解説します。
Contents
👉海外生活に欠かせないGrabの使い方ガイドはこちらGrabの使い方完全ガイド(初めてフィリピンで移動する人向け)
なぜ海外から日本のサービスにアクセスできないのか?
海外生活を始めると、多くの人が最初に直面するのが 「日本の動画やサービスが見られない」 という壁です。
これは単なる不具合ではなく、サービス提供側が意図的に設けている ジオブロッキング(Geo-blocking:地域制限) という仕組みによるものです。
ジオブロッキングとは?
ジオブロッキングとは、ユーザーがアクセスしている場所(国や地域)に基づいてコンテンツへのアクセスを制御する技術です。
例えば、日本国内向けに配信されているドラマや映画は 「日本からのアクセスのみ視聴可能」 というルールが設定されています。
IPアドレスによる判定
では、どうやってユーザーの場所を判断しているのでしょうか?
それは IPアドレス です。
インターネットに接続すると、端末には必ず「IPアドレス」という住所のような番号が割り当てられます。このIPアドレスには「どの国からアクセスしているか」という情報が含まれています。
具体例
- フィリピンからアクセス → フィリピンのIPアドレス → 「日本以外からのアクセス」と判定される
- 日本からアクセス → 日本のIPアドレス → 「日本からのアクセス」と判定される
上記の仕組みで、自動的に視聴可否が決められているのです。
サービス提供側の事情
なぜこんな制限があるのかというと、主に 著作権や配信契約の問題 によるものです。
メモ
- 映画やドラマは配給権が国ごとに契約されている
- 音楽やスポーツ中継も地域ごとに放映権が異なる
そのため、日本で契約された作品は海外からは視聴できないように制御されているのです。
VPNとは?
「海外から日本の動画やサービスにアクセスできないのは、IPアドレスで地域が判定されているから」――この問題を解決してくれるのが VPN(Virtual Private Network/仮想プライベートネットワーク) です。
VPNの仕組み
VPNを使うと、あなたのインターネット通信が一度VPNサーバーを経由してから目的のサイトに届きます。
例えば「日本にあるVPNサーバー」を経由すると、アクセス先のサービスからは 「日本から接続している」 ように見えるのです。
例
- フィリピン → 日本サーバーのVPNに接続 → Netflix Japanにアクセス
→ 「日本から接続している」と認識されて、日本国内と同じコンテンツが視聴可能に!
VPNを利用するメリット
VPNは「日本のコンテンツを視聴できる」という点以外にも、海外生活者にとって多くのメリットがあります。
メリット | 内容 |
---|---|
地域制限コンテンツの解除 | 日本の動画配信サービス(Netflix、TVer、ABEMA、Amazon Prime Videoなど)や、銀行・行政系のウェブサイトも海外から利用可能に。 |
セキュリティ強化 | 公共Wi-Fi(カフェや空港など)利用時に通信が暗号化され、情報漏洩やハッキングのリスクを大幅に低減。 |
プライバシー保護 | 利用しているサイトや通信履歴が第三者に追跡されにくくなり、安心してインターネットが使える。 |
VPNは合法なのか?
VPNは多くの国で合法であり、海外在住の日本人が利用すること自体は問題ありません。
ただし、一部の動画配信サービスの 利用規約に違反する可能性 はあるため、自己責任での利用が必要です。
VPNを選ぶときのチェックポイント
VPNと一口に言っても、サービスごとに機能や品質は大きく異なります。
「安いから」「有名だから」という理由だけで選んでしまうと、思ったように動画が見られなかったり、通信速度が遅くてイライラしたりすることも…。
ここでは、海外在住の日本人がVPNを選ぶときに必ず確認すべきポイント を整理しました。
1. 日本サーバーの有無
最も重要なのは「日本のサーバー」が用意されているかどうか。
これがないと、日本のNetflixやTVer、Amazon Primeにはアクセスできません。
2. 通信速度と安定性
動画視聴を目的にするなら、通信速度と安定性 が必須条件。
- 速度が遅い → 動画が止まる、画質が落ちる
- サーバーが不安定 → 接続が頻繁に切れる
有料VPNの中でも、速度に強いサービスを選ぶとストレスがありません。
3. セキュリティ
VPNの本来の目的は 通信の暗号化と安全性の確保。
- 暗号化方式(AES-256 などの強力な規格を採用しているか)
- ノーログポリシー(利用履歴を残さない)
これらが明記されているサービスを選びましょう。
4. 対応デバイス
VPNを利用したい端末(PC、スマホ、タブレット、Fire TV Stickなど)に対応しているか確認が必要です。
特にテレビで日本の動画を見たい人は、Fire TV Stickやスマートテレビに対応しているか を必ずチェックしてください。
5. 同時接続台数
「家族で使う」「複数端末で同時に使う」場合は、同時接続台数が多いほど便利です。
1契約で5台〜10台まで接続可能なVPNも多くあります。
6. コスト(無料VPNと有料VPNの違い)
無料VPNは一見お得に見えますが、以下のようなリスクがあります。
項目 | 無料VPN | 有料VPN |
---|---|---|
利用料金 | 無料(ただし広告表示ありの場合が多い) | 月額500〜1,500円程度 |
速度・安定性 | 接続が不安定で速度も遅め | 高速かつ安定した接続 |
セキュリティ | 通信の暗号化が不十分な場合あり、情報漏洩リスクも高い | 強力な暗号化技術を採用し、セキュリティも万全 |
プライバシー保護 | 利用者データを収集・販売するケースがある | ノーログポリシーで安心して利用可能 |
対応サービス | 地域制限コンテンツが見られないことも多い | Netflix、TVer、ABEMAなど幅広く対応 |
サポート体制 | 基本的に無し | 24時間サポートあり |
日本の動画配信を安定して見たいなら、有料VPNが必須 と考えた方が安心です。
海外在住者におすすめVPNサービス比較表
サービス名 | 月額料金(目安) | 同時接続台数 | 特徴 |
---|---|---|---|
NordVPN |
約540円~(長期契約プラン) | 6台 | 世界的シェアNo.1、通信速度・セキュリティ◎、日本サーバー多数 |
ExpressVPN |
約870円~(長期契約プラン) | 5台 | 業界最速クラス、動画配信に強い、使いやすいアプリ |
MillenVPN |
約396円~(長期契約プラン) | 10台 | 日本企業運営、日本語サポートあり、短期契約可 |
セカイVPN |
約1,100円 | 3台 | 老舗VPN、設定が簡単、海外在住日本人に人気 |
スイカVPN |
約990円 | 3台 | 海外から日本と同じ環境を再現、日本人向けに特化 |
VPNの使い方(かんたんステップ※NordVPNの例)
step
1NordVPN公式サイトでプランを選ぶ
期間(1ヶ月、1年、2年)を選択し、お好みのプランを選択
step
2アカウント作成 & 支払い
支払い総額を確認し、必要情報を入力
step
3ログイン & サーバーを日本に設定
step
4NetflixやAbemaTVにアクセスして確認!
VPN利用時の注意点
① 無料VPNは避ける
- 無料VPNは通信速度が遅く、個人情報のログを収集されるリスクがあります。
- 信頼できる有料VPNを選ぶのが安心。
② 通信速度の低下
- サーバー経由になるため、多少速度が落ちることがあります。
- なるべく近いサーバーや高速対応のVPNを選びましょう。
③ 利用規約の確認
- NetflixやAmazon Primeなど一部のVODサービスはVPN利用を制限しています。
- 規約違反のリスクがあるため「自己責任」での利用が必要です。
④ 公共Wi-Fiでの使い方
- VPN接続前に個人情報やクレジットカード情報を入力しない。
- 接続後は安全に利用できる。
⑤ 自動接続・キルスイッチの活用
- VPNが切れた時に通信が漏れないよう「キルスイッチ」機能をONにしておくと安心。
- 特に金融機関や会社のデータにアクセスする場合は必須。
まとめ|海外在住日本人はVPNで日本のネット環境を手に入れよう
海外に住んでいると、日本の動画配信サービスや銀行・行政サイトへのアクセスに制限がかかることがあります。また、公共Wi-Fiを使う際のセキュリティリスクも見逃せません。
そんな課題を解決してくれるのが VPN(仮想プライベートネットワーク) です。
VPNを導入することで、日本のコンテンツやサービスにアクセスでる、セキュリティとプライバシーを守れるといった大きなメリットがあります。
特に 今回紹介した5つのVPNは、海外在住の日本人にとって実績と信頼性のあるおすすめサービスです。
「日本と同じネット環境を海外で手に入れる」 ために、まずは自分に合ったVPNを導入してみてください。
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